(台北中央社)台北市信義区の百貨店「遠東百貨信義A13」に入居するベジタリアン料理店「宝林茶室」で食事をした8人が吐き気や腹痛、下痢などの症状を訴え、このうち2人が死亡したことが27日、分かった。衛生福利部(保健省)食品薬物管理署の呉秀梅(ごしゅうばい)署長は同日、重大な食中毒事件として調査を進める方針を示した。
台北市や新北市の衛生局の統計によれば、8人は19日から22日にかけて同店を利用。ライスヌードル料理のチャークイティオや河粉、パンダンジュースなどを注文した。このうち、60代男性と30代男性が27日午前までに死亡した。また、40代女性が重症で、集中治療室で処置を受けている。
呉署長は報道陣の取材に対し、嘔吐(おうと)や下痢などの症状は食中毒と関係があるとし、食中毒事件として調査すると述べた。
蒋万安(しょうばんあん)台北市長は27日、現時点では食中毒でよく見られる細菌は検出されていないとの報告を市衛生局から受けたと説明。食材については、供給元が新北市の業者であることまで判明しているとし、この業者が台北市内の他の飲食店に食材を供給していないかどうかを確認するよう市衛生局に求めたとしている。
台北市衛生局は27日までに、同店を運営する会社が市内で展開する全3店舗を営業停止とした。