(台北中央社)繁殖のために浜松市動物園から台北市立動物園にやってくることになった雄のレッサーパンダ「ミライ」が28日夜、台湾に到着した。台北市立動物園が29日、明らかにした。1カ月間の検疫を終えた後、園内の雌との繁殖の試みを進める。公開は来年4月以降になる見通し。
浜松市動物園の公式サイトによれば、ミライは2019年7月5日、同園で生まれた。
台北市立動物園では2014年に中国・福州から来た雄の「歓歓」と2頭の雌「美可」「YaYa」との間にこれまでに雄6頭、雌3頭が生まれた。だが、現在園内で繁殖能力を有する個体はいずれも歓歓と血縁関係があるため、近親交配を防ぐためには海外の動物園から新たな個体を引き入れる必要があった。そのため、日本動物園水族館協会の仲介により、園の関係者は6月、日本を訪れて動物の交換に関して打診。7月に日本側とオンライン会議で話し合った結果、近交係数(近親交配の度合い)や繁殖経験、年齢を考慮してミライが選ばれた。
レッサーパンダは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。