(台北中央社)南部・台南市で8日、母親と一緒に交差点の横断歩道を横断中だった女児(3)が車にひかれて死亡した。これを受け、王国材(おうこくざい)交通部長(交通相)は10日、全国22県市に対し、交差点で歩行者と車両が交錯しない歩車分離式信号や歩行者用の青信号が車両用よりも早く点灯する歩行者先行現示式信号を短期間で導入するよう求める通達を出したと明らかにした。
台湾の道路交通環境を巡っては海外メディアなどが「歩行者地獄」などと形容し、台湾でも運転マナーの悪さを問題視する声が高まっている。
王氏はこの日、立法院(国会)交通委員会出席前にメディアの取材に応じ、台南の事故について「申し訳なく思う」と心情を吐露。これまでは交差点の横断歩道の位置をドライバーが歩行者を正面から目視できる場所に移設する対策などを求めていたとしながらも、作業には時間がかかるとし、直ちに信号の調整を求めたと説明した。
また事故で被害に遭った女児や家族に対して改めて謝罪し、中央と地方は引き続き交通安全の改善に全力で取り組むと語った。