北部・基隆市に屋外プールの「海興游泳池」がある。海と空が一体化した風景が楽しめるとして水泳客に人気だが、屋根なしのシャワーブースの上空をドローンが通過したのに女性利用客が気づき、プライバシー侵害の懸念が浮上している。
同プールは岩礁に囲まれた天然の海水プール。展望台も備わっているが関連の施設や階段が朽ち果ててしまったことから、改修工事が行われ、昨年1月に供用が再開された。
だが、数日前、同プールを利用した女性客がSNSに投稿し「シャワー中、ドローンが上から通っていった」ことを明かした。隣のブースの男にのぞき見されたこともあったといい、女性は同市政府に問題の注視を求めるとともに、シャワーブースに屋根をつける必要性を指摘した。
これに対し、市政府側は8日、海に臨むこともあり、屋根をつけても効果が限られる上、傷みやすくなると説明。利用者のプライバシーを確保するためにも、男女別の室内シャワールームを利用するよう提言した。
ドローンの問題については、同プールはドローンの飛行禁止エリアになってはいないものの、利用者が集まった場合、関連の管理規則に基づき、人混みの上やそれに近い場所での操作を禁止するとし、ドローンの落下による被害を避けたいとした。