(台北中央社)27日午後9時11分ごろ、北東部・宜蘭県近海を震源とするマグニチュード(M)6.0の地震があり、宜蘭県や台北市の一部で震度4を観測した。中央気象署(気象庁)は同日、今後3日間はM5.0~5.5の余震が発生する可能性を排除しないとの見方を示した。
気象署によれば震源は宜蘭県政府(県庁)の北東22.1キロの地点で、深さは112キロ。台湾本島では最南部の屏東県を除く全ての県市で震度1以上の揺れが観測された。
気象署地震観測センターの呉健富主任は中央社の取材に対し、今回の地震は独立した地震であり、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込んだことで生じたと説明。規模が大きいことと震源の深さが原因で、エネルギーが主に垂直方向に伝わり、北部で揺れを感じやすくなったと述べた。
震源が深い場所での地震は通常、余震は多くないとしつつも、3日以内は可能性があるとして注意を呼びかけた。
また、震源が火山島の亀山島(宜蘭県)に近かったものの、火山活動は一般的に深さ10から二十数キロ程度の浅い地震と関連するため、今回の地震は亀山島の火山活動には影響しないとした。台湾の活火山の中で比較的規模が大きい亀山島と台北・新北両市にまたがる大屯火山については厳密に観測しており、現状は安定していると補足した。