台北市立動物園は20日、シンガポール動物園から導入したオスのコビトカバ「Thabo」が19日に到着し、すでに新しい環境で食事や排せつ、水遊びを問題なく行っていると発表した。1カ月の検疫期間後に飼育スペースを移し、状況を見ながら一般公開の時期を判断するとしている。
台北市立動物園によれば、Thaboは9月に2歳になったばかり。名前はアフリカ南部に暮らすングニ族の言葉が由来で「幸せ」や「楽しさ」を意味するという。
同園は欧州動物園・水族館協会や米国動物園・水族館協会と協力し、世界各地の動物園と絶滅危惧種の遺伝的多様性を保全する取り組みを進めており、Thaboの導入もその一環。
コビトカバは国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストで、野生で非常に高い絶滅のリスクに直面しているとして「危機」(EN)に指定されている。西アフリカの森林や湿地に生息しており、IUCNによれば野生の個体数は推定2000~2500頭。