原住民族委員会のイチャン・パル―主任委員(大臣)は4日、北海道様似町から訪れた様似アイヌ協会の訪問団と面会した。双方は台日の先住民政策や協力、交流などについて意見を交わした。
台湾先住民(原住民)族アミ族が踊りで訪問団を歓迎した。
協会の熊谷カネさんは、祖先が日本政府からアイヌ語の使用を禁じられたため、自身の両親や上の世代の人々はアイヌ語での意思疎通ができなかったものの、近年は言語や伝統的な衣装、舞踊、食文化などの復興に力が注がれているなどと、アイヌを取り巻く状況を説明した。
イチャン・パル―氏はこれに対し、台湾も約50年前に政府が原住民の言語の使用を禁止する政策を取ったため、複数の世代の原住民たちが自らの言語を話せない状況を招いたと言及。2016年に蔡英文(さいえいぶん)総統が政府を代表して原住民に謝罪した他、翌17年には原住民諸語を国家の言語と位置付けることなどを定めた原住民族語言発展法を施行したと述べた。
同委員会は、先住民政策発展の経験共有が、双方の先住民関係業務の発展に寄与し、継続した交流の深化を望むとした。