(台北中央社)歌手のジェイ・チョウ(周杰倫)が5日、ワールドツアー「嘉年華」(CARNIVAL)の台北ドーム公演初日を行った。昨年12月に開業した台北ドーム(台北市)で歌手の単独コンサートが開かれるのは初めて。観客約3万8000人を動員し、数々の名曲を披露してファンを熱狂させた。
台北でのコンサートは前回のワールドツアー「地表最強」で行った2017年の台北アリーナ公演以来、7年ぶりとなる。
コンサートはツアータイトルに合わせ、曲芸師6人とダンサー38人のパフォーマンスで幕を開けた。アップテンポな「黄金甲」に乗せ、直径12メートルの球状のLEDの中からジェイが姿を見せると、大歓声が沸き起こった。代表曲の「青花瓷」では「地元に戻ってきた感じは最高」と叫び、即興で歌詞の一部を変えてファンに感謝の思いを伝えた。
後半のトークでは、台北ドームの前を通るたびに「いつステージに立てるのか」と考えていたと明かし、「(台北に)戻ってコンサートを開く機会があるんだったら、戻らないわけがないでしょう」と語った。
この日のコンサートには芸能人も多く駆け付けた。ジェイは終盤、客席にいた国民的台湾語女性歌手、チャン・ホイ(江蕙)をステージに招き、「星晴」や「煙花易冷」、「菊花台」をデュエット。サプライズで会場を沸かせた。
台北ドーム公演は8日まで計4公演が行われる。主催者によれば、今回の公演の制作費は2億5000万台湾元(約11億6000万円)超に上った。設営から解体まで会場を20日間借りているという。
▽ 場外にはチケットを求める人や“音漏れ参戦”するファンが殺到
ジェイの台北ドーム公演を巡っては、チケット発売時、計15万枚のチケットに対して89万人超が一斉に販売サイトに流入し、争奪戦が繰り広げられた。チケットを手に入れられなかったファンも多く、この日、会場の外ではチケットを求める人の姿も多く見られた。また、一部の会場入口付近は「音漏れ」でコンサートを楽しもうとする人であふれた。