(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は17日、台北市内のホテルで日立と東芝でつくる企業連合と、新型車両に関する追加契約を結んだ。車内の騒音や振動を軽減して日本の新幹線水準にする他、授乳スペースを改良し、車いす対応座席も増設する。車両は2026年下半期から順次台湾に搬入され、27年下半期をめどに営業運転に投入される見込み。
新型車両の購入契約は23年に結んでいる。高鉄は、東海道・山陽新幹線で運用されている「N700S」をベースにした車両を12編成計144両を導入する。
高鉄の鄭光遠董事長(会長)は追加契約について、新世代の車両に関する細部設計がほぼ決定したことを意味するとし、製造段階の次の節目にまい進すると語った。また早期に営業投入され、快適かつ優しい配慮がなされた車内デザインを乗客に感じてもらいたいと期待を寄せた。
高鉄によると、新型車両の座席もN700Sと同様のタイプで、全席にコンセントを設置。フルアクティブ制振制御装置による振動軽減や連結部を覆う全周ほろを採用して車内の静粛性を向上させるという。フルカラーLCD(液晶ディスプレー)や駅への到着を光で知らせる装置、2段式荷物収納スペースも新たに取り入れる予定だとしている。