(台北中央社)スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が18日公表した2024年の「世界競争力年鑑」で、対象となった67カ国・地域中、台湾は8位となったことが分かった。12年以降で最高位の6位だった23年から2ランク後退したが、日米中韓などを上回った。
「経済状況」「政府効率性」「ビジネス効率性」「インフラ」の指標を合計して格付ける。1989年から毎年公表している。1位はシンガポール、2位以下はスイス、デンマーク、アイルランド、香港、スウェーデン、アラブ首長国連邦(UAE)、台湾、オランダ、ノルウェーと続いた。米国は12位、中国は14位、韓国は20位、日本は38位だった。
台湾は四つの指標のうち、ビジネス効率性が6位、政府効率性が8位、インフラが10位だった。経済状況は6ランク後退して26位だった。
国家の発展に関する政策や戦略の策定を担う国家発展委員会は経済状況の順位後退について、23年の世界的な物価上昇や高金利の影響により末端の需要が減退し、国内製造業が引き続き在庫調整を進め、輸出に影響を及ぼした他、メーカーによる投資にも保守的な傾向がみられることが理由だと分析した。
一方で台湾は起業家精神や人口1000人当たりの研究開発人材数、研究開発支出のGDP(国内総生産)比など18項目で世界のトップ3に格付けされたと強調。台湾の強みを十分に際立たせられたとした。
同委は、半導体やAI(人工知能)などの産業発展への注力や本土人材の育成を強化して、イノベーションや起業を後押しし、台湾の世界競争力における優位性を固めたいとした。