(台北中央社)北部・基隆市の基隆港と沖縄県の那覇港の両港を母港として往復するクルーズの運航が始まった。スイスに本社を置くMSCクルーズの大型客船「ベリッシマ」(17万1598トン、旅客定員5655人)が就航し、台湾と日本の双方で乗客を乗せる。基隆港を管理運営する台湾港務は、同船は3カ月で両港間を13往復する予定だとしている。
同社が16日に発表した報道資料によれば、基隆からの初便には約2100人が乗船し、那覇からは約2700人が乗り込む。途中、石垣島や宮古島を経由する。片道だけ乗船する外国人客もいるという。
MSCクルーズが台湾の港を母港にしたクルーズを運航するのは初めて。台湾港務は新型コロナウイルス収束後のクルーズ産業の早期回復を促すため、入港料や施設使用料を最大で無料とする取り組みを継続していると説明。2022年にはMSCクルーズ本社を訪れて誘致し、台湾への就航が決まったという。
台湾港務は基隆港に今年入港するクルーズ船は135便、出入港する旅客数は約56万人に達し、便数、旅客数とも昨年の2倍近くに成長すると見込んでいる。