(新北中央社)第2次世界大戦後、シベリアに抑留された台湾人元日本兵について研究する台北教育大学の楊孟哲教授らが13日、ロシアの研究機関、ロシア科学アカデミーの東洋学研究所と協力覚書に調印した。楊教授は、ロシア側が保存する資料を分析するとし、台湾史の空白部分を埋めることに期待を寄せている。
14日に中央社の電話取材に応じた楊教授は、台湾では台湾人元日本兵に関する研究や記述の多くが南洋に集中し、シベリア抑留に言及する研究は極めて少ないと指摘。覚書で結ばれたプロジェクトの協力期間は3年間で、ロシア政府の関連機関に保存されている台湾人元日本兵に関する書類や記録、写真、映像などを整理する予定だ。書籍の出版や企画展の開催にもつなげたいとした。
楊教授によると、一部の台湾人元日本兵は1949年ごろまで、ウラジオストクやハバロフスク、イルクーツク、チタなどで鉄道工事や石炭採掘、森林伐採、築港などに従事したという。