(台北中央社)画家の奈良美智さんが29日から台湾を訪問する。台湾のために描いた作品「Hazy Humid Day」の巡回展示が来月1日から始まるのに合わせての訪台で、アーティスト・イン・レジデンス(滞在制作)も行う。
同作は、東日本大震災から10年の節目を迎えた2021年に奈良さんが台湾で開催した個展で初めて公開された。来月1日から10年にわたって台湾で巡回展示される。
奈良さんは台湾到着後、まずは同作のメンテナンスに取り掛かるという。31日にはオンラインでの講演会も予定されている。
主催団体の一つである台湾の非政府組織(NGO)中華文化総会の李厚慶秘書長によれば、巡回展示は同作の展示をメインに計画されたが、会場には奈良さんが2015年に台湾で撮影した写真21点も追加で並ぶことになった。李氏は芸術家の目に映る台湾を見ることで、日常の風景に新たな解釈が生まれると思うと話した。
高雄での展示は8月末までの予定で、高雄市の内惟芸術センターで開催される。
▽高雄で滞在制作へ
文化総会によれば、奈良さんは29日から19日間、台湾に滞在する。奈良さんが海外でアーティスト・イン・レジデンスを行うのは初めてだという。
李氏は、奈良さんは今回の滞在に向けてすでにさまざまな予定を組んでいると話し、奈良さんが台湾でどんなインスピレーションを受け、どのような作品を生み出すのか楽しみだと期待を示した。