(台北中央社)馬英九(ばえいきゅう)元総統は中国訪問初日の18日、中国で対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室(国台弁)のトップ、宋濤主任と黒竜江省ハルビンで面会した。訪中に当たって宋氏が熱心に手配してくれたとして感謝を表明した他、中国の習近平国家主席に「心からの謝意とあいさつ」を伝えるよう依頼した。
馬氏は中国側の招待に応じ、馬英九基金会主催の青年育成プログラムに参加する学生らを帯同して26日までの日程で訪中している。
馬氏は、先月末から今月初頭にかけ同基金会が中国の学生らを台湾に招待したことに触れ、与党・民進党の強い攻撃を招いたものの、台湾の大多数の人々は高く評価し、学生らの来訪を歓迎したと言及。両岸(台湾と中国)の人々は同じ中華民族で、「炎黄子孫」(伝説上の帝王、炎帝と黄帝の子孫)だとし、これらはいずれも両岸が手を取り合って前に進むことができる重要な要素だと語った。
▽大陸委「台湾の地位を傷付けないで」呼びかけ
台湾で対中政策を担う大陸委員会の梁文傑報道官は18日、定例記者会見で馬氏の訪中について、馬氏には行動の自由があるとした上で、元総統として中国において台湾の地位や国家としての体面を傷付けないことを望むと述べた。