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中国の台湾侵攻可能性「今は時機ではない」 蔡総統、米紙主催のイベントで

2023/11/30 15:54
蔡英文総統
蔡英文総統

(ニューヨーク中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は29日までに米紙ニューヨーク・タイムズ主催の「ディールブック・サミット」のインタビューをリモート形式で受け、中国の指導部は現在、内部の課題に圧倒されており、今は中国にとって台湾侵攻に向けた大規模な行動を検討するタイミングではないだろうとの見方を示した。

同サミットは同紙が毎年開催しており、世界的に影響力を持つ政治、企業、文化のリーダーや優秀な人材を招き、経験や意見などを共有するイベント。29日に米ニューヨークで開催され、インタビューはビデオ形式で上映された。蔡氏はインタビューで台米関係や両岸(台湾と中国)関係、半導体産業などについて語った。

今月15日に米中首脳会談が行われたことを踏まえ、現時点で中国が台湾に侵攻するリスクをどう評価するか問われた蔡氏は、台湾は軍事的恫喝やグレーゾーンでの活動、サイバー攻撃などに直面しており、その勢いは増しているものの、台湾の人々は冷静さを保っていると現状を述べた。その上で、国際社会はすでに、平和で安定した両岸関係は各方面にとって最大の利益になるとの共通認識を有しているとの考えを示し、近い理念を持つパートナーは台湾海峡のリスクを共に管理することについて、すでに大きな進展を遂げているとした。

米バイデン政権が重視している、台湾の半導体チップ生産の一部を米国に移すことについては、友好的な関係にある国がサプライチェーン(供給網)の強靭性(きょうじんせい)を構築する上での助けになるとの考えを示した。

同サミットには米国のカマラ・ハリス副大統領やケビン・マッカーシー前下院議長、企業家のイーロン・マスク氏らが招待を受けて出席した。

(編集:田中宏樹)

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