(台北中央社)台北市内の交差点で、乳がん治療の名医として知られた男性医師がバスと衝突し死亡した事故で、台北市政府交通局は21日、現場の調査を行い、信号機の改良や歩行者の安全を確保する安全島の整備などを含む改善策を実施することを決めた。
現場は中正記念堂に近い、幹線道路2本が交わる地点。事故は19日午前に起きた。男性は横断歩道を歩行中、左折してきたバスと衝突し、死亡した。台湾は右側通行で、バスが走行してきた方向からは、バスだけが左折できるようになっていた。
交通局が中央社に明らかにした改善策は▽対向車や歩行者の動線と交差しないよう、バスだけが左折可能とする時間を設けた信号機の設置▽歩行者が一度に横断する距離を短縮するための安全島整備▽車両側からの視野を確保するため、交差点中心から離れた位置への横断歩道移設▽歩行者優先や右左折時の安全確認徹底など、バス運転士に対する教育訓練と管理の強化▽夜間の歩行者と車両の視認性向上のための照明設備の改善―など。
蒋万安(しょうばんあん)台北市長は20日、事故について胸を痛めていると語り、交通局の調査後に内容の評価と調整を行う方針を示していた。