(ジュネーブ中央社)世界保健機関(WHO)総会の開会を前に、行政院(内閣)と立法院(国会)の訪問団は現地時間27日、スイス・ジュネーブで国際記者会見を開き、台湾がWHOから排除されている状況を重視するよう世界に訴えた。邱泰源(きゅうたいげん)衛生福利部長(保健相)はあいさつで、台湾の民選による政府だけが国際的な場で台湾の2300万人を代表できると述べた。
台湾は2009年から16年までオブザーバーとしてWHO総会に参加していたが、17年以降は中国の圧力により招待されていない。邱氏や江啓臣(こうけいしん)立法院副院長(国会副議長)、与野党の立法委員(国会議員)らが総会に合わせてスイスを訪問している。会見はWHO総会の開会1時間前に行われた。
邱氏は、国連での中国代表権を巡る国連総会2758号決議(アルバニア決議)は全文にわたって台湾について言及しておらず、中国に対して国連システムで台湾を代表する権利を与えていないと指摘。中国が同決議を引用して台湾をWHOの活動から排除するのは正当性が全くないとする政府の立場を改めて示した。