南部・嘉義県の阿里山茶葉生産合作社が今月中旬に開催した春茶の品評会で、ベトナム出身女性、盧麗児さんの出品した茶葉が最高評価となる「特等奨」を獲得し、28日に表彰式が行われた。
盧さんはかつてホーチミン市に暮らしていた華僑で、約25年前に結婚のために嘉義に転居。夫の家族が阿里山でお茶を栽培していたため、お茶の入れ方や売り方、育て方を一から学んだ。十数年前からは製茶も学び、品評会に参加するようになったが、これまで入賞経験はなかった。
盧さんは、栽培や製茶は「とても大変」と語る。チャノキの水分が足りているか、肥料を与えるべきかなど常に気を配る必要がある他、除草もする。また製茶の時期になると、一連の作業に追われ、2日間は眠れないと話した。
台湾では近年、台湾茶と称してベトナム産のお茶が混ぜられていることがあり、問題となっている。20年以上にわたってお茶に携わってきた盧さんによると、今では香りを嗅ぐだけで高山茶かベトナム茶が判別ができるようになったという。