(台北中央社)第19回アジア競技大会の囲碁台湾代表に選ばれていた棋士の蘇聖芳さんは15日までに、台湾代表の訓練期間中、監督を務める棋士の周俊勳さんからセクハラ被害を受けたと週刊誌を通じて告発した。周さんは一時は「でっちあげ」だとして否定したが、15日夜、代表監督を辞任する意向を表明し、蘇さんに謝罪した。
蘇さんから情報提供を受けた週刊誌、鏡週刊(電子版)の15日付の報道によれば、蘇さんは昨年末の訓練期間中、周さんから2度にわたって背中をなでられた。蘇さんが制止すると、その後、周さんは他の棋士と結託して蘇さんをいじめるようになったという。蘇さんは今年1月、台湾代表を離脱した。
周さんは15日午後、フェイスブックで報道の事実関係を否定。だが夜になり、再び声明を発表し、辞意を表明した。「皆さんからのコメントは応援であれ、批判であれ、一つ一つ謙虚に受け止める」とし、「肩や背中を軽くたたく行為は自分がどんなに励ましや応援だと思っていたとしても、相手が主観的に不快だと感じさえすれば、絶対的に私の過ち」だとつづり、反省の気持ちを示した。
また「今後はどんな場合、環境であっても、仕事上の仲間とは不必要な身体的接触はしない」と約束し、「負うべき責任は必ず最後まで負う」と強調した。
第19回アジア大会は当初は昨年9月に中国・杭州で開かれる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期された。今年9月23日に開幕する。