(ローマ中央社)北部・新竹県嘉興小学校に通う台湾原住民(先住民)族タイヤル族の子どもたちを中心に結成された合唱団が、11日(現地時間)までイタリア・フィレンツェで開催された「アンドレア・デル・ベロッキオ国際合唱フェスティバル」のコンクール部門に参加し、総合2位の座に輝いた。会場となった教会に天から降り注いだような美声が響き渡り、聴衆の涙を誘った。
合唱団は児童合唱部門と民謡・ポピュラー・ジャズなどの部門にエントリーし、タイヤル族の民謡を編曲した合唱曲などを歌って2部門で金賞を受賞。各部門の代表によるグランプリコンクールに進出し、2位の評価を獲得した。特別賞の「イタリア作品最優秀歌唱賞」も受賞した他、団員の李元太さんには「最優秀男性ソリスト賞」が与えられた。
李さんは、パフォーマンスの際に現地の夫婦が涙を流していたのが最も印象的だったとし、夫婦は僕たちの歌声が良いと思ったに違いないと語った。
指揮者の陳翰威さんは、タイヤル族の子どもたちを連れて海外のコンクールに臨んで「教えたことよりも学んだことの方が多かった」とコメント。努力して練習することだけでなく、心を込めて歌声を届けることも必要であることを学べたと明かし、子どもたちに感謝を伝えたいとした。