黄白
日本語でも中国語でも金と銀のことを指す「黄白」。日本語では、「黄白をばらまく」というように、賄賂の同義語として使うこともできるが、それが中国人には分からないようだ。
一方、中国語には「黄白術」という言葉がある。それが錬金術だと知る日本人がどれくらいいるだろう。ところで、卑金属を金銀にするには、「火」が欠かせないことから、中国語ではこの錬金術の錬を、火偏の「煉」と書くこともある。発音が同じで、いずれも「lian4」と読む。
また、英語のアルケミー(alchemy)に当たる錬金術は錬(煉)丹術とも呼ばれるが、この錬丹術なら日本人でもよく分かるはずだ。中国ではかつて、道士のつくる霊薬(仙丹)を呑めば不老不死の仙人になれると言い伝えられていた。