(台北中央社)交通部観光署(観光庁)が発表した最新の統計によれば、今年4月の訪台旅行者数は前月比約延べ20万人(約25%)減の延べ61万146人だった。国・地域別では旅行者の減少が目立つと指摘されているのは日本、香港・マカオ、韓国、シンガポールなどだった。
同署は4月に起きた東部沖地震の影響で訪台のキャンセルや延期が相次いだことが背景にあると分析。一方で前年同期比では10%増加したと強調している。
4月3日、台湾東部海域で大きな地震があり、多数の死傷者を出した。同署は同11日、東京都内で台日の旅行業者を集めたセミナーを開催。東部・花蓮県タロコ(太魯閣)の一部地域を除き、台湾は安全だと強調する宣言を発表し訪台を呼びかけていた。
観光学者で静宜大学(中部・台中市)観光事業学科の黄正聡准教授は、日本、香港・マカオ、韓国、シンガポールからの4月の訪台者数が著しい減少を見せたと指摘した。うち日本からの旅行者数は3月に比べて43%に相当する約6万5000人余りが減り、残りはいずれも25%以上の減少となっている。