バードウォッチングのスポットとして知られる南部・嘉義県東石の鰲鼓湿地に15日、冬鳥のコハクチョウ18羽が飛んできて、過去最多を記録した。コハクチョウは北欧やアジアなどで繁殖し、日本や中央アジア、ヨーロッパなどで冬を過ごす渡り鳥で、台湾で確認されるのは極めて珍しい。成鳥11羽と幼鳥7羽の群れで、嘉義林区管理処の李定忠副処長は珍客の来訪を喜んでいる。李副処長によれば、前回は2019年に観測されたが1羽のみだった。成鳥は全体が白色で嘴基部を経て鼻孔の手前まで黄色となっているのに対し幼鳥は全体が灰色でピンク色の嘴をしている。コハクチョウは頸がオオハクチョウよりやや短いが、優雅に泳ぐ姿がとても美しく観賞に訪れた人たちを魅了する。大きな動きや音に驚いて逃げてしまうので、バードウォッチングを楽しむ際は静かに見守ってほしいと李副処長は呼び掛けている。(写真=黄月英さん提供)