(台南中央社)日本統治時代の南部・台南にあった料亭「鶯料理」の創始者・天野久吉の孫、天野朝夫さんが定年退職後に長期滞在した台南での暮らしをつづった「退職後は台南と共に!」(退休後与台南常相左右)が出版された。21日に朝夫さんから本を手渡された黄偉哲(こういてつ)台南市長は、家族史であるだけでなく台日友好の重要史料だと語った。
朝夫さんは台南で消防体制の基礎をつくったとされる住吉秀松の孫でもあり、台南と深いつながりがある。本の中では伝統的な市場の様子や2016年に台南で多くの建物が倒壊した台湾南部地震、新型コロナウイルス禍の様子などにも触れられている。
黄市長は推薦序文を執筆。朝夫さんが貴重な歴史の記憶を保存していることに感謝を示し、第2の故郷である台南に頻繁に戻り、暮らしてほしいと語った。