(台北中央社)台湾人作家の紀蔚然さんのトークショーが9日、東京・新宿の紀伊国屋書店新宿本店で開かれ、小説家の阿津川辰海さんを相手に作品の創作秘話や台湾推理小説の現状、魅力などを語った。
紀さんは2011年に台湾で出版された「私家偵探」の日本語訳版「台北プライベートアイ」で22年の「第13回翻訳ミステリー大賞」を受賞。今年は同作が文庫化された他、その続編となる「DV8 台北プライベートアイ2」の日本語訳版が新たに刊行された。
文化部(文化省)によると、紀さんは小説執筆のきっかけを話した他、「台北プライベートアイ」の主人公である探偵の呉誠について、格好良いひげを生やした男性だとしながらも年齢は決めていないと明かし、読み手により多くの想像の余地を与えたいと語ったという。
また現在は「台北プライベートアイ」の3作目を手掛けているとし、今回の訪日経験を小説の中に取り入れる考えを示した。また呉誠の境遇については3作目で天国から地獄に落ちると語った。