(台北中央社)海軍兵士が中国大陸の身分証を所持していることが10日までに分かった。海軍艦隊指揮部は同日、兵士は中国籍の母親によって無断で中国大陸の身分証を取得されていたとし、すでに内政部(内務省)移民署に中華民国籍保持の意思を表明したと明らかにした。
台湾では現職の軍人や公務員、公立学校教職員が中国大陸の身分証を取得することを禁じている。
中国大陸の身分証を所持していることが発覚したのは、海軍168艦隊済陽級フリゲートの隊員。一部メディアの報道で明らかになった。海軍艦隊指揮部によれば、この兵士は常備兵役の軍事訓練で入隊後、志願役に転向した。この兵士から先日、入隊前に中国籍の母親によって、自身に知らせられないままに中国大陸の身分を取得されていたことが報告されたという。
海軍艦隊指揮部は、兵士が中華民国籍保持の意向を移民署に表明することを支援したと説明。移民署は暫定的に、この兵士を「特殊な事例」だと認定しており、海軍艦隊指揮部は移民署の認定結果に合わせ、法にのっとって処理するとした。
台湾で対中政策を担当する大陸委員会は11日、国防部(国防省)の行政調査が未完了だとし、関連の主務機関と共に調査結果に応じて処理するとした。