(連江中央社)中国・福建省に近い離島・連江県政府は27日、東引郷が台湾で7カ所目の「スローシティー」に認められたと発表した。イタリアに本部を置く国際団体「チッタスロー協会」の認証手続きを終えたとし、今後国際共通語としての「持続可能な観光」(サステナブルツーリズム)ブランドの形成を目指すとしている。
スローシティーの申請は、2019年から進められた第5期離島総合建設プロジェクトの一環として、南華大学(南部・嘉義県)の指導の下、郷公所(役場)が積極的に推進。約3年の準備期間を経て認められた。
県政府は東引について、豊かな自然と生態系、ゆっくりとした生活リズムがあり、長期にわたり文化の保存や地域のまとまりによる力を重視しており、スローシティーの精神と合致していると強調。地方ブランドの認知度を高め、持続可能な発展やディープツアーに関心を持つ国内外の旅行者を引き付けたいと期待を寄せた。
東引郷の林徳建郷長はフェイスブックを更新し、歩く速度を緩めて心を落ち着かせ、東引の温かさと独特な魅力を感じてほしいと来訪を呼びかけた。
スローシティーは世界33カ国・地域に300都市以上ある。台湾では東部・花蓮県鳳林鎮、嘉義県大林鎮、中部・苗栗県三義郷、南庄郷、南部・屏東県竹田郷、東部・台東県池上郷が認定されている。