(台北中央社)国連が定めた「世界道路交通犠牲者の日」に当たる17日、台北市内では交通事故で命を失った人たちを追悼する集会が開かれた。主催者は、悲劇の再発を防ぐためにも、交通問題を重視するよう各界に呼びかけた。
歩行者の事故死ゼロを目指す市民団体などが開催した。失われた貴い命を悼むとともに、政府に対し、政策を具体的に改革し、事故死ゼロの目標を達成するよう求めた。
この日午前、同市中正区内の交差点で路線バス同士が追突する事故が発生し、歩行者の女性1人が死亡、乗客乗員15人が負傷した。これに対し、イベントの主催者は遺憾の意を表明。いかなる人も道路上で不当に命を奪われてはならないと強調し、徹底的な改善を主務機関に訴えた。
台湾は道路交通環境の整備不足や歩行者優先が十分に守られていない状況などを背景に海外メディアなどから「歩行者地獄」と形容された。交通部(交通省)は今年末までに事故多発交差点の改善工事を完了させる方針で、2030年までの歩行者事故半減や40年までの歩行者事故死ゼロを目指している。