アプリで読む
ダウンロード

台湾糖業、サトウキビ畑に猛禽類の止まり場設置 食物連鎖を利用してネズミを駆除

2024/01/27 13:05
屏東科技大提供
屏東科技大提供

持続可能な農業の実現を目指し台湾糖業(台糖)はサトウキビ畑にネズミの天敵となる猛禽類の止まり場を設置し、ネズミの被害を防ごうとしている。自然界の食物連鎖から着想を得たという。

同社のサトウキビ畑は主に中部・雲林以南や嘉南平原に集中している。農地での殺鼠剤使用は現在、禁止されているため、同社は南部の屏東科技大と協力し2022年から高さ6メートルに及ぶ竹竿を畑に立てて、ネズミを捕食する猛禽類が止まれるようにした。

同大鳥類生態研究室の博士課程に在籍している大学院生、林恵珊さんによれば、それ以降、ネズミを食べようと、サトウキビ畑に姿を見せた野生生物は哺乳類11種に加え、ヒガシミメンフクロウやミサゴ、カンムリワシなどの猛禽類9種やヘビも3種類確認された。

林さんは猛禽類の出現頻度はネズミの生息密度によるが、竹竿などの止まり場の設置は環境に優しいし農薬費や農薬散布による人件費を削減できる他、砂糖の生産量増加にもつながったと指摘。今年は台糖の他のサトウキビ畑にも設置していく方針だとした。

台湾での砂糖の使用量は年間約60万トン。うち40万トンは台糖で生産されたもの。同社によるサトウキビの栽培面積は台湾各地で合計約1万ヘクタールだという。

(曽智怡/編集:荘麗玲)

> 中国語関連記事
私たちはあなたのプライバシーを大切にします。
当ウェブサイトは関連技術を使用し、より良い閲覧体験を提供すると同時に、ユーザーの個人情報を尊重しています。中央社のプライバシーポリシーについてはこちらをご覧ください。このウインドウを閉じると、上記の規範に同意したとみなされます。
172.30.142.122