(台北中央社)台風21号は30日、勢力を強烈台風(台湾基準)に強め、フィリピンの東の海上を北西に進んだ。中央気象署(気象庁)によれば、30日深夜にも台湾本島全域に陸上台風警報が発表される見通し。今後、速度を上げ、31日正午前後から夕方にかけて東部・花蓮以南に上陸する可能性がある。
気象署によると、台風21号は30日午前11時現在、台湾本島最南端ガランピ(鵝鑾鼻)の南東約470キロの海上にあって、時速19キロで北西に進んだ。中心気圧は915ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は53メートル。強風域の半径は320キロ。すでに北東部・宜蘭、花蓮、東部・台東、中部・南投、台中、彰化、雲林、南部・嘉義、台南、高雄、屏東、恒春半島が警戒区域に入っている。
朱美霖(しゅびりん)予報官は30日午前の台風記者会見で、30日夜には台湾本島全域が陸上警戒区域に入り、雨や風が次第に強まる見通しだと説明した。
台風周辺の湿った空気が流れ込む影響で、30日午後からは基隆北海岸や台北都市圏、宜蘭で雨が強まる。北部や宜蘭、花蓮では24時間雨量が200ミリ以上または3時間雨量が100ミリ以上になる可能性がある。中部や南部は、台風の上陸後に雨が強まる見込みだとした。