(金門中央社)中国からの砲撃を機に始まった「8・23砲戦」(金門砲戦)の開戦から67年を迎えた23日、中国・福建省に近い離島の金門で記念式典が行われた。陸軍司令の呂坤修上将(大将)は、砲戦に参加した元兵士や遺族らとの昼食会で、陸軍は敵に抵抗して戦う精神を受け継ぐとし、引き続き敵情の脅威を見据えて最新の武器や装備を導入し、国軍の戦力を高め、強固な防衛力を築くと語った。
式典には陳福海(ちんふくかい)金門県長や地元選出の最大野党・国民党の陳玉珍立法委員(国会議員)らが出席した。
呂司令は、中国による砲撃で面積わずか150平方キロメートルの金門は47万発余りの砲弾を浴びたと説明。先人たちは砲火を恐れず、血と汗で中華民国や平和、自由を守ったとたたえた。
また8・23砲戦で軍民が団結して示した敵にあらがう決意は、中華民国の生存と発展の基礎を築いただけでなく、台湾海峡の平和と安定を維持する重要な鍵となったと述べた。
その上で、金門は今も国境の最前線に立ち、民主主義と自由を守る「とりで」だと強調。戦場の歴史の跡が多く残っており、国軍将兵の揺るぎない愛国の信念の生きた教材だと語った。