東部・台東県の温泉エリアで6日、人気絵本作家、ジミー・リャオ(幾米)さんのアート作品群がお目見えした。「抱擁」をテーマとしており、赤いたてがみを持つライオンに抱っこされた男の子やピンク色の象の鼻に乗っている女の子など、さまざまな抱き方を表現した。
もともとは東部・花蓮県のホテル「シャトー・デ・シン花蓮」(翰品酒店花蓮)内外に置かれていた作品だった。同ホテルを傘下に置く雲朗観光グループが発表した報道資料によれば、同ホテルは今年4月に起きた東部地震で、被災した建物の安全性を調べる調査の結果、立ち入りが危険と判定されたことから、このほど解体・再建工事の本格的な作業が始まった。
このため、同グループは8月からジミーさんの作品を台東県にある拠点で、温泉が楽しめる「台東紅葉谷緑能温泉園区」に移すことに決めた。
同グループは、「『抱擁』と題した作品には人間より一回り大きい動物がよく見られる。これは大自然に対して謙虚になり、異なる生物種の間に頼り合う感情が存在することを示す」と指摘。持続可能な社会の実現を目指す同園の経営理念と同じだと説明した。