小説家ジョウバーダオ(九把刀)の同名小説をリメイクした台湾映画「楼下的房客」。1軒の古びれた賃貸アパートを舞台に、住人の生活をのぞき見する大家と個性豊かな8人の住人の間に起こる奇想天外な物語を通じ、人間の影の一面を生々しく描き出している作品だ。
メガホンを取ったアダム・ツイ(崔震東)は、今作が監督初挑戦。過去にはプロデューサーとして「あの頃、君を追いかけた」(那些年,我們一起追的女孩)や「等一個人[口加][口非]」などのヒット映画を生み出し、手腕をふるってきた。両作もジョウバーダオの小説が原作。
同作は原作の持ち味を再現するため、性的描写やグロテスクな表現が多数含まれている。目を覆いたくなるシーンも多々あるが、それらの描写によって、人間の裏の一面をより現実的なものに感じさせている。
台湾での一般公開は8月16日から。その他中華圏の各地でも公開が決まっているという。
(名切千絵)