(台東中央社)東部・台東県成功鎮にあるトリク(都歴)集落で11日、台湾原住民(先住民)族アミ族に伝わる「こうじ」の原料となるタイワンニンジンボク(黄荊)やピンクワンピ(過山香)の苗木の植え付けが行われた。こうじの原料となる植物の栽培を推進する農業部(農業省)林業・自然保育署台東分署は、集落のより多くの人々に参加してもらい、トリクのアミ族に伝わるこうじ作りと採集文化の継承を図りたいとしている。
台湾東海岸ではかつて、こうじの原料となる13種類の植物が栽培されていたが、開発が進んだことや酒の醸造方法を知らない世代が増えたことなどから、衰退していた。
植え付けには2歳から90歳近くまでのアミ族の人々が参加。台東分署の職員らのサポートを受けながら、約200本の苗木を植えた。今後はアミ族の人々が維持管理を行う。
台東分署は、こうじの原料となる植物のうち、トリク集落では現在7~8種類が栽培されているとし、今後13種類全ての栽培を目指す方針を示した。