(東京中央社)与党・民進党と自民党の国会議員が外交や防衛などについて話し合う「外務・国防2プラス2」が21日、自民党本部で開かれた。台日与党による対話は2021年に始まり、今回で5回目。台湾で5月に頼清徳(らいせいとく)政権が発足して以来、初めての開催となる。
出席した自民党の黄川田仁志・国防部会長は冒頭のあいさつで、厳しさが増す東アジアの安全保障環境に言及。こうした中、日本と台湾は価値観を共有する民主主義国家としてアジアで協力を強めなければならないと強調した。
民進党の出席者、郭国文(かくこくぶん)、沈伯洋(しんはくよう)の両立法委員(国会議員)によると、会合では安全保障以外に経済安全保障、貿易、認知戦などについても踏み込んだ意見交換が行われた。
経済安全保障について、環太平洋経済連携協定(TPP)への加入を目指しつつ、日本と新たな貿易協議の枠組みをつくる可能性を探りたい考えを自民党側に伝えた。認知戦に関しては、偽情報の拡散ルートなどを共有したほか、武力攻撃とは判断しにくい手法で圧力を加える「グレーゾーン作戦」を巡り議論を深めたという。
会合には自民の藤井比早之・外交部会長も出席した。