アプリで読む
ダウンロード

総統選/副総統候補3氏がテレビ討論 外交や国防などの議題で攻防 総統選/台湾

2024/01/01 20:25
与野党3陣営の副総統候補。左から与党・民進党の蕭美琴氏、第2野党・民衆党の呉欣盈氏、最大野党・国民党の趙少康氏=1日、台北で鄭清元撮影
与野党3陣営の副総統候補。左から与党・民進党の蕭美琴氏、第2野党・民衆党の呉欣盈氏、最大野党・国民党の趙少康氏=1日、台北で鄭清元撮影

(台北中央社)13日投開票の総統選で、与野党の副総統候補3氏は1日、テレビ討論会に臨んだ。両岸(台湾と中国)関係や外交、国防などが議論に上がり、各候補が論戦を繰り広げた。

討論会は台湾メディア各社の共催で行われ、与党・民進党の蕭美琴(しょうびきん)前駐米代表(大使に相当)、最大野党・国民党の趙少康(ちょうしょうこう)氏、第2野党・民衆党の呉欣盈(ごきんえい)立法委員(国会議員)が参加した。副総統候補による討論会は今回のみ。

両岸関係の改善や外交の拡大に関するメディアからの質問に対し、蕭氏は、第1の方法は「理念の近いパートナーと関係を深化させていくことだ」と主張。一方、趙氏は民進党の蔡英文(さいえいぶん)政権下で国交を結ぶ国を9カ国失ったことや国際機関への参加が実現していないことをやり玉に挙げ、国民党の馬英九(ばえいきゅう)政権が掲げていた、中国と外交関係の争奪戦をしない「外交休兵」を主張した。呉氏は非公式ルートの「トラック2」外交と双方向貿易協定などの交流に注力する考えを示した。

増大する中国の軍事的脅威への対応に関する質問も飛んだ。呉氏は、台湾は軍事において両岸の軍事力の不均衡化などの問題に直面しているとし、実戦化や専門化、合理化、透明化の方向性で改革する必要があると主張。趙氏は、民進党政権が打ち出している国防政策は市街戦や上陸戦を戦うためのものだと批判。軍人の待遇改善のため、軍人の給与を2万台湾元(約9万2000円)引き上げる政策をアピールした。蕭氏は訓練の強化、軍備のアップグレード、理念が近い国との協力の3本柱で防衛力を向上させていくと述べた。

結論の部分で趙氏は「2024年の選挙は戦争と平和の選択になる」とし、民進党の総統候補、頼清徳(らいせいとく)副総統を選べば「危険の始まりになる」と攻撃。呉氏は、民衆党が台湾にもたらすのは「平和で繁栄した社会」だと語った。蕭氏は趙氏の批判に対し、「世界公認のリスクの元は中国共産党であり、台湾でも民進党でも頼氏でもない」と反論。3組の候補者の中で、国政の方向が明確で、改革のやり方が安定的であり、世界情勢の変化に対応できるのは頼氏と蕭氏のペアだけだと訴えた。

(陳俊華、游凱翔、謝方娪、呉昇鴻、高華謙、頼于榛、鍾栄峰、黄雅詩、王承中、王揚宇/編集:名切千絵)

> 中国語関連記事
私たちはあなたのプライバシーを大切にします。
当ウェブサイトは関連技術を使用し、より良い閲覧体験を提供すると同時に、ユーザーの個人情報を尊重しています。中央社のプライバシーポリシーについてはこちらをご覧ください。このウインドウを閉じると、上記の規範に同意したとみなされます。
172.30.142.31