台湾海峡の離島、澎湖で昨年、廃棄されたカキ殻の再資源化処理施設が稼働を始めた。毎日約600キログラムのパウダーを産出し、工業や農業、食品などの分野に活用されている。
農業部(農業省)水産試験所澎湖漁業生物研究センターの謝恒毅主任によると、カキ養殖は澎湖の重要な産業としながらも、毎年2千トンを超えるカキ殻が廃棄されるという。処理施設は炭酸カルシウムの循環経済を発展させようと設置された。
澎湖県政府農漁局の陳高樑局長は、これまでは廃棄されたカキ殻が山のように積まれていたが、処理が難しかったため、生活の質や景観に大きな影響を与えていたと指摘。今後もカキ殻の処理に取り組む考えを示した。
漁業生物研究センターは、地域や大学などと産官学連携を図った上でカキ殻をクリエーティブ商品や建材として再生し、生態環境と社会の発展を目指したいとしている。
(編集:齊藤啓介)