(サンフランシスコ中央社)国家発展委員会は13日(現地時間)、米西部カリフォルニア州シリコンバレーにスタートアップ(新興企業)拠点施設を開所した。同委員会が海外に設置する同様の拠点は、昨年9月に東京に開所した「TOKYO HUB」に次いで2カ所目。施設を通じて台湾の優れたスタートアップ企業を世界に知ってもらい、さらに投資家や研究機関などを台湾に呼び込みたいとしている。
施設はシリコンバレー内でも特にスタートアップが集まるパロアルトに設置された。同委員会の劉鏡清(りゅうきょうせい)主任委員(閣僚)が渡米し、開所式典に出席した。
劉氏はあいさつで、スタートアップへの投資が世界的に縮小する中、台湾は拡大していると言及。政府としてスタートアップの育成にさらに力を入れたいとの考えを示した。また人材の誘致も同施設の重要な任務だと強調し、最低でも2000人以上を台湾に呼び寄せたいと話した。
▽エヌビディア、台北に新たな拠点を設置か
米半導体大手のエヌビディアが検討している台湾の新たな拠点の設置場所に関連し、劉氏は「エヌビディアのアジア本部が台北に設置され、従業員は合計で2500人になるだろう」と述べた。エヌビディアや米半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が台湾に研究開発拠点を設置し、それぞれ1000人のエンジニアが必要になると述べた上で発言した。
エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は、今月上旬に米ラスベガスで行われた先端技術の見本市「CES」で、現在の台湾のオフィスは手狭なため、適当な場所を探しているところだと話していた。