(台北中央社)第96回米アカデミー賞のノミネート作品が現地時間23日発表され、台湾系米国人の映像作家、S・レオ・チャン(江松長)監督が離島・金門で撮影した「Island In Between」(金門)が短編ドキュメンタリー賞の候補に選ばれた。チャン監督は同日、台湾側の出品者を通じ「自身の作品が平和の提唱において少しでも力になれば」とコメントを寄せた。
チャン監督は台湾生まれ、米国育ちで、中国のドキュメンタリー制作者と仕事をしたこともある。約19分間の作品はチャン監督が一人称視点で金門を紹介する内容で、観光客と現地住民の日常生活から台湾と中国の間の複雑な歴史を振り返り、戦争に対する人々の態度を探っている。英語タイトルにはメタファーとして「台湾」の意味も含まれているという。同作は米紙ニューヨーク・タイムズのプラットフォームで公開されている。
台湾関連の作品が米アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞にノミネートされるのは初めて。史哲(してつ)文化部長(文化相)は23日、同作のノミネートに祝福の言葉を送り、台湾の映画制作の熱量がとどまることを知らず、たびたび好成績を収めていることの表れだとたたえた。
授賞式は3月10日に開かれる。