(北京中央社)中国の航空会社「春秋航空」が今月12日以降、台湾のパスポートや台湾人の訪中に必要な台湾居民来往大陸通行証(台胞証)を、国際線予約時の身分証明書として認めていなかったことが分かった。同社の丁彦俊台湾首席代表は22日、システム更新時に一部の路線でエラーが生じたと説明した。現在は身分証明書として使用できる状態に戻っている。
中国・上海に滞在する台湾人らでつくるインターネットコミュニティーの投稿によれば、台湾人が中国から日本やカンボジアなどへの春秋航空の国際線を予約した際、身分証のエラーで予約を取り消されたという。
中央社の記者が22日午後3時過ぎに、一般市民として春秋航空のカスタマーセンターに問い合わせたところ、台湾人が国際線を予約するには、中華人民共和国が発行したパスポートを使う必要があると回答があった。
これについて丁氏は、システム更新に伴うエラーの発生や消費者とカスタマーセンターの意思疎通に問題があったことを認識していると説明。現時点では元々の予約購入方法に戻っているとし、台湾人が中国から第三国に行く際にも従来通り、中国では台胞証を使って出国し、第三国ではパスポートを使って入国できると語った。
記者が同日午後5時過ぎに再びカスタマーセンターに問い合わせると、台湾人の場合は台湾のパスポートを使って予約することに制限はないと返答があった。
コミュニティー上では「関係機関の関心と協力に感謝する」と安堵(あんど)の声が寄せられている。