(台北中央社)台北市内に残る日本統治時代に建設された製茶工場の建物が、同市の市定古跡に登録されることが決まった。25日に開かれた台北市政府文化局の文化資産審議会で、台湾北部の茶産業の発展を見届けたことなどを理由に、文化資産としての価値が認められた。
建物は船による輸送が盛んだった淡水河のほとりに位置し、観光スポットの迪化街近くにある。文化局の調べで、清朝末期から茶葉の加工拠点として発展した他、日本統治時代には台湾文化の発揚を目的とする民間団体「台湾文化協会」が「港町文化講座」と呼ばれる集会を開いていたことが確認された。
建物には安山岩やれんが、洗い出しなどの建材や工法が見られた他、2階のベランダにある緑釉(りょくゆう)の装飾は保存状態が良好だと評価した。
建物は現在、「全祥茶荘」が製茶工場として使用。台北市内にある本店の建物も昨年市定古跡に登録されている。