(東京中央社)謝長廷(しゃちょうてい)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)は、京都市の高台寺で22日に行われる昭和天皇ゆかりの桜の苗木を植えるイベントに参加する。今月に入り、静岡県と山梨県の神社でも同様の式典に出席した謝氏は18日、台湾メディアの取材に対し、地方での活動に参加することは「地方から中央に影響を与える」という自身の戦略でもあると述べた。
苗木は昭和天皇が皇太子時代の1923(大正12)年に行った台湾行啓(ぎょうけい)の際に植えられた桜から株分けしたもの。台日の有志でつくる団体が2019年から、苗木を日本で植樹する「里帰り」の取り組みを行っている。
謝氏は16年の駐日代表就任以来、台日の地方間の交流を促進してきた。「地方から隅々に花を咲かせる」と語り、達成感を感じていると明かした。日本との関係づくりにおいては、地方自治体や議会、神社仏閣など、地域の基礎的な部分から始め、地方から中央政府に影響を与えるのが自身の考えだと言及。「中央との関係を切り開くに当たり力が足りない時もある。だが地方から始めれば手堅くなる」と述べた。