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日本時代建設の邸宅、修復始まる 茶貿易商の旧居 市が複数の所有者と調整/台北

2024/03/29 11:37
修復工事が始まった台北市の古跡「陳天来故居」(同市政府提供)
修復工事が始まった台北市の古跡「陳天来故居」(同市政府提供)

(台北中央社)台北市の古い街並みが残る大稲埕エリアにある古跡「陳天来故居(旧居)」の修復工事が27日、始まった。日本統治時代に茶の貿易で財を成した陳天来の事務所兼邸宅として1924(大正13)年に建設された建物で、同市政府文化局が約10年間にわたり複数の所有者と交渉や調整を重ね、修復にこぎ着けた。

陳天来故居は2006年、陳の子孫からの申し出により市定古跡に登録された。だが同局によれば所有者が30人以上いた他、費用が膨大なため修復を円滑に始められなかった。建物が長い間放置され損傷が広がったため、同局は所有者との積極的な調整に踏み切ったという。

同局は建物の建設が、清朝の伝統的な街並みが近代の欧州風に移り変わる先駆けであることを具体的に表しており、台北の都市発展の歴史において大きな意義があると説明。修復完了後は大稲埕エリアの文化的なランドマークになるとし、当時の上流社会の生活や豪邸の文化芸術を伝えるとともに、展示スペースを設置して地域の茶商や台湾北部の茶業の歴史を紹介する計画だと明らかにした。

修復は2期に分けて行われる。1期目は建物の修復が行われ、文化部(文化省)や市文化局の予算、計1億104万元(約5億7800万円)が投入され、26年末から27年初頭までの完了を見込んでいる。2期目は庭園の修復と再利用に向けた工事などが行われる。

(陳怡璇/編集:田中宏樹)

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