(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統の任期満了に伴う次期総統選挙が来年1月13日に投開票される。台湾で対中政策を担当する大陸委員会によれば、選挙視察の目的での台湾訪問を申請した中国の団体は今のところ一つもなく、背景には中国共産党から許可が下りないことがあるという。
同委員会の詹志宏(せんしこう)副主任委員(副大臣)が7日の定例記者会見で述べた。これまでの場合、台湾で総統選などの選挙があった際、中国からは学者でつくる視察団の派遣が慣例となっていた。
詹氏は、中国は学生が台湾で学ぶことを禁止している他、観光目的での団体または個人の訪台も解禁しておらず、今回は学者の団体による選挙の視察も認めていないと言及。「前例のないことで、このような一方的な交流は良い現象ではない」とした。
詹氏は、中国からの選挙視察団を歓迎するとした上で、台湾が両岸(台湾と中国)の健全で秩序ある交流を積極的に推進していると指摘。中国との交流が正常化できればと期待を寄せた。