(花蓮中央社)タロイモの産地、東部・花蓮県吉安郷が人手不足に苦慮している。地元農会(農協)が問題解決を求める要望を提出したのを受け、農業部(農業省)花蓮区農業改良場(農改場)は13日、同じくタロイモの名産地中部・台中市大甲区を抱える台中区農改場を招いて、機械操作の研修会を開いた。人力の代わりとなる苗植え機を導入し、地方特産品の発展を支えていく。
吉安郷一帯は中央山脈の奇萊山から流れる清らかで良質な水が流れ、豊かな土壌を持つ栽培に適した土地。農家の熟練した栽培管理技術によって、高品質のタロイモを生産している。
タロイモは単作の農作物で、11月に苗を植え、翌年6月に収穫する。農家の黄さんは、タロイモの植え付け技術は敷居が高いと話す。約0.1ヘクタール当たりの生産量は、高い技術を持つ農家の場合、1500〜1800キログラムに達するが、適切な世話ができないと、600〜900キログラムしか収穫できないと語る。また天気は急激に変化し、天候の影響を受けると生産量が明らかに減少するため、農家は大変だと吐露する。
吉安郷農会の張徳奇総幹事は、作付け面積は約200ヘクタール近くありながら、農家は人手不足という大きな問題を抱えていると指摘した。花蓮区農改場によると、タロイモの栽培方式は依然として水田への植え付けに多くの人力に頼っていて時間がかかる上に非効率的であり、農家の高齢化が進んだ今では、労働力は日増しに減少、地方特有の農業は困難に直面しているという。
台中区農改場が研究開発したタロイモ苗植え機は、トラクターに取り付けて使用する。溝掘り、苗植え、土を被せるところまで一貫して作業できる。溝を掘る深さ、苗を植える間隔も調節でき、従来の方法に近い植え付けができる。作業効率は人力と比較して、約23%向上するとしている。
花蓮区農改場は、労働力が減少し、農業に従事する人が減っている中で、生産技術の転換は必須だとし、農改場が強力な技術支援を提供し、農会が各地の農家の機械化を図り、新たな栽培方法を導入すれば、農作業の負担を軽減するだけでなく、タロイモ栽培の新たな生産モデルができると示した。これによりタロイモ栽培の管理プロセスを向上させ、吉安郷の特産品に新たな活力を注ぎ込み、特産品を持続的に発展させていくとしている。