南部・嘉義県布袋鎮で27日、180年以上の歴史を持つ伝統行事「衝水路、迎客王」が開催された。儀式には台湾で最近急拡大した新型コロナウイルスの感染状況が落ち着くよう祈る気持ちが込められている。
地元の新塭嘉応廟が「尹王爺」と呼ばれる祭神の生誕を祝うためのイベントで、毎年、その誕生日である旧暦3月28日(今年は4月28日)の前日に行われる。
尹王爺に祝意を送ろうと、当日には計20体の神様を乗せた「王船」と呼ばれる”目には見えない”船が地元の埠頭に降臨。尹王爺も来客を”迎える”に当たり、廟内の神々を引率し、勢いよく神輿を水の中に突っ込ませるというどこか神秘的な祭典で毎年多くの信者を引き寄せる。
嘉義県政府によれば、今年はコロナ禍の影響で式典の規模が縮小され、よその神輿による参加はなかったという。