(屏東中央社)台湾南東部に漂着した宮古島民54人が台湾原住民(先住民)族パイワン族に殺害されたのを受け、1874年に日本軍が南部に侵攻し、恒春半島一帯で約半年間にわたり占領体制を敷いた牡丹社事件(台湾出兵)から間もなく150年の節目を迎える。大規模な戦闘が行われた南部・屏東県牡丹郷では記念イベントが予定されており、22日の牡丹社事件記念日には県定史跡の石門古戦場で史跡碑がお披露目される他、観光案内所もオープンする。屏東県政府文化処はさらに多くの人に牡丹社事件の発生地を知ってもらい、屏東の歴史と文化を理解してもらいたいとしている。
同処は牡丹社事件について、地元の人々が日本軍の侵攻に抵抗した、自らのふるさとを守る重要な歴史の事件だったと説明。昨年古戦場が県定史跡となり、歴史的価値と意義を際立たせたとし、案内所の設置により行楽客に牡丹社事件を理解してもらえるようになるとした。
イベントでは教育処や牡丹郷公所(役場)などが主催する展示や演劇の公演なども行われる。14日には「平和」と「団結・協力」を核にパイワン族のトーテムや言葉から着想を得たイベントのメインビジュアルも公開された。