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航海の女神「媽祖」題材の能、台湾・高雄で公演へ 野村萬斎さんら出演

2024/05/03 11:43
新作能「媽祖」のワンシーン(公益財団法人 片山家能楽・京舞保存財団提供)
新作能「媽祖」のワンシーン(公益財団法人 片山家能楽・京舞保存財団提供)

(高雄中央社)南部・高雄市で18、19両日、台湾で広く信仰される航海の女神「媽祖」を題材にした新作能「媽祖」が上演される。観世流能楽師の片山九郎右衛門さんが企画し、2022年に京都で初演された作品で、台湾での公演に当たって台本がリニューアルされた。片山さんが主演の媽祖役を務める他、出演者には狂言師の野村萬斎さんも名を連ねる。

2月から7月にかけて同市内の複数会場で音楽や演劇など多様なジャンルの公演を行う高雄スプリングアートフェスティバル(高雄春天芸術節)の一環。当初は2公演の予定だったが、チケットの売れ行きが好調なため、1公演が追加された。

京都での初演を巡っては、クラウドファンディングで資金が集められた。クラウドファンディングのページで片山さんは、新型コロナウイルスの流行で公演の機会が失われていた時期に、台湾の友人から「媽祖を能楽にしてほしい」と約20年前に言われたことを思い出したのをきっかけに制作に取りかかったと説明。「海外へ容易に行き来できない今だからこそ、近隣の国々とも共有できる不変のものをつくりたい」との思いを作品に込めたとしている。台本は小説家の玉岡かおるさんが手掛けた。

フェスティバルの主催者の一つ、高雄市政府文化局の報道資料によれば、クラウドファンディングの際には台湾からの支援が非常に多かったという。

会場は同市鳳山区の大東文化芸術センター。せりふは日本語で、中国語の字幕が付く。チケットはチケット販売サイト「OPENTIX」で販売中。

(林巧璉/編集:田中宏樹)

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