中部・南投県の魚池郷でコトウランが開花の最盛期を迎えている。同郷公所(役所)は春節(旧正月、今年は1月22日)のおめでたい雰囲気を演出するのに欠かせない花だとして購入を呼びかけている。
コトウランは中国語で「虎頭蘭」と言う。毎年10月から翌年2月にかけて開花。花びらが大きく直径12センチに達し、まるで虎の頭のように見えることから、この名前がついたという。同郷は「虎」と「福」の中国語の発音が似ていて、春を迎え福を招くという意味をもつとしている。
台湾は日本と異なり、新暦のお正月より旧暦のお正月を祝うのが一般的。旧正月を迎えるに当たり、おめでたい言葉が書かれた春聯や縁起のいい花などが幸せを運んでくれるアイテムとして好まれる。
四方を山に囲まれた同郷。年間を通して湿度が高く、昼夜の温度差が大きいなど、ランの栽培に向いている。主にシュンラン属やコトウランなどを生産しており、特にコトウランの生産量は台湾全体の85%を占めている。