農業部(農業省)林業・自然保育署(林保署)嘉義分署は13日、絶滅危惧種に指定されているニュウナイスズメの形をしたぬいぐるみの販売を開始した。ニュウナイスズメへの認識を高め、その保全に対する人々の関心を呼び起こせばとしている。
同分署の李定忠分署長は、ニュウナイスズメは主に標高200~2000メートルの山に生息し人々の日常生活と密接な関係があると指摘。生息域の変化や破壊、食べ物・巣穴の不足、慣行栽培などにより、台湾全体での個体数は2000羽を下回り、絶滅の危機に瀕していると説明した。
ニュウナイスズメの保全を推進しようと、林保署は近年、南部・嘉義県梅山郷、竹崎郷、番路郷などの一部集落でアワを栽培しており、ニュウナイスズメの繁殖または越冬に必要なエネルギーを提供しようとしている。また、除草剤や農薬の使用量低減の推進など、ニュウナイスズメに優しい環境づくりにも力を入れている。
同分署によれば、ぬいぐるみは同分署や嘉義県野鳥学会の他、阿里山国家森林遊楽区、同県梅山郷の住宅地域「瑞峰社区」などで購入可能。
台湾におけるニュウナイスズメの主な分布地は北東部・宜蘭県、中部・苗栗県、台中市、南投県、雲林県、南部・嘉義県、台南市、高雄市にある標高の低い山など。